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同族会社の役員借入金を債務免除するときの注意点(みなし贈与)

(みなし贈与)

本人の意図としては贈与をしていないにもかかわらず、税務上は贈与と判断されるみなし贈与といわれるものがあります。


みなし贈与となると、贈与税が発生します。


実務上よくあることとして、同族会社のオーナー株主兼社長が、同族会社へ貸している役員借入金の返済を免除することがあります。

 

(債務免除仕訳)


役員借入金を免除する場合は、以下の仕訳を計上します。


(借方)役員借入金/(貸方)債務免除益


 

(贈与税発生理由)


この債務免除をおこなうと、オーナー株主兼社長以外の株主へ贈与したという、みなし贈与が発生する可能性があります。


理由ですが、純資産の金額が債務免除益分増加するため、オーナー株主兼社長以外の株主の持ち分が債務免除益の割当分増加することにより株価が上昇し、実質的に贈与が発生したと考えられるためです。


 

(相続税対策)


同族会社の役員借入金を債務免除を行うのは、相続税対策でよく利用されます。

役員借入金(債務)はオーナー株主兼社長のとっては貸付金(債権)であるため、プラスの財産であり相続税の課税対象になります。


相続税の対象とならないように、過去の赤字の累積である繰越欠損金の範囲内で債務免除を行います。


 

(みなし贈与と判断されないためには)


基本的に資産よりも負債のほうが多いならば純資産のマイナス、債務超過であり、債務免除益により債務超過が減少したとしても依然、債務超過のままの場合は、株価はマイナスのままですので、みなし贈与適用の可能性は低いでしょう。


一方で、資産よりも負債のほうが多純資産のマイナス、債務超過であったとしても、債務免除益により債務超過が減少し債務超過が解消され、純資産がプラスになると株価がプラスになり、みなし贈与適用され贈与税が発生する可能性が高くなります。


役員借入金の債務免除を行う場合は、顧問税理士へ相談しましょう。


(注意)

上記の記載内容は、現在時点の情報に基づいて記載しております。

今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。