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IFRS版のれん償却方法


会計業界及びM&A業界に激震が走るニュースが、昨日の日経新聞夕刊及び本日の朝刊で掲載されています。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35330630T10C18A9MM8000/?n_cid=NMAIL006

これまで国際会計基準(IFRS)ではM&A(合併等の企業買収)で生じる「のれん」について、日本基準のような定額償却は不要でしたが、のれんの価値が目減りした場合、減損会計が適用されることになっていました。

このためIFRSの場合、巨額の減損損失が突然公表されることがあり、投資家からするといきなり多額の損失が発生するので、業績が読めないと不満が上がっていました。

この不明さを防ぐためIASB(IFRSを決める委員会)が、のれんを適宜費用化するための償却基準の見直しに着手しはじめたとのことです。2021年(平成33年、元号は変わります)までに結論がでるとのことです。

例えば、

企業がM&Aを行った場合、資産100億円・負債80億円の会社を40億円払って買収、差額の20億円(=資産100億円‐負債80億円‐買収金額40億円)が目にみえない信用力やブランドとしてのれんという勘定、無形固定資産として計上されます。

日本の会計基準では、そののれんを20年内の年数で定額法等により規則的に償却することになります。のれんとして20億円計上されたものを20年定額法だと、毎年1億円ずつ費用計上することになり、企業の損益計算書に定期的な減益要因を与えることになります。

一方、国際会計基準(IFRS)では、のれんを規則償却する必要はありません。のれんの減益要因は毎期発生することはありません。但し、買収先の企業の業績が悪くなり将来のお金を稼ぐ力が激減した場合、減損会計を適用し一気に減損損失20億円が計上され、財務内容を一気に悪化させる可能性があります。

現在IFRSを導入しようとしている日本の上場企業が増えてきていますが、このIFRSののれんの償却処理が、日本の会計基準に近い形となった場合、日本の上場企業がIFRSを適用するメリットは少なくなると予想されます。

                                    以上

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